~綾部農家民宿訪問記①~ 2022年1月14日~16日

愛の野菜伝道師小堀です♪

今年1月にご縁をいただき、京都府綾部市の農家民宿さんを3軒訪問させていただきました。

その時の訪問記です。

綾部市農家民宿:https://www.ayabe-kankou.net/inn_c/?cat=farm-inn

想いがある人 望めば叶う 

~不思議なご縁がツナガルところ~

京都駅からはしだて特急 まいづる1号 東舞鶴行で約1時間。
京都府北部のまち、綾部市。
今回訪れたのは冬真っ盛りの1月。
気候や地域にもよりますが、意外と雪が降る地域。
今回も京都からの山陰線普通は止まっており、特急も取りやめかも?とのことでしたが、
何とか無事辿りつきました。

JR綾部駅北口を出ると、雪まみれのアンネ・フランクのブロンズ像が迎えてくれました。
周囲にはバラが植えられているようですが、その日は積雪20cmであいにく見えなかったのですが、
平和への願いが込められたオレンジ色の”アンネのバラ”が季節には咲きほこるとのこと。
バラを通して平和を世界に発信したいという綾部市の想いが込められているそう。
世界の恒久平和を希求し、1950年10月14日に世界連邦都市宣言を行った第一号がここ綾部なのです。

お恥ずかしながら、私自身、京都市やその周辺にはよく行くことはあったのですが、綾部は未開の地。
今回、綾部に行くと周囲に話すとへぇ、綾部に?何しに行くの?とよく質問されました。

そう、ご縁がない人には全く知られていない魅惑の場所なんです。

京都府の中でも綾部は、「移住立国あやべ」とも言われるほど有名なところで、「半農半X」という生き方を提唱した塩見直紀さんの故郷でもあります。

塩見直紀さん曰く、大本(おおもと)教が生まれたり、キリスト教精神の郡是製糸(グンゼ)が生まれたり、合気道の発祥地だったりと精神風土、精神性が綾部の魅力だとおっしゃっています。

綾部にある農家民宿23軒の9割近くは移住者が経営しているのも他の地域と違う特徴です。

オーナーの中には農家民泊でその体験から感化されて移住し、開業された方もいますし、長期滞在で1週間、1ヶ月と延び、なんと長期滞在から移住してしまうこともあるまさにミラクルな場所。日本家屋や田畑が多く残り、伝統的な暮らしぶりが色濃く残る里山エリア。日帰りで帰るのにはもったいないそんなところです。

~農家民宿1軒目【手紙の木の家】~

HP:https://www.ayabe-kankou.net/inn/tegaminoki/

住所:京都府綾部市志賀郷町藤谷16-2

家族構成:金田克彦さん(1969年生まれ京都市出身)伝統構法の「大」(だいかね)建築代表 通称:金ちゃん 奥様の博子さん(長崎県島原出身)と長男(高1)、次男(中1)、長女(小4)の5人家族

移住歴:2012年に移住

生業:金田克彦さんの大工仕事。奥様の友人と立ち上げた㈱今しぼりで古式本醸造の育てる醤油をつくり販売する一方で農家民宿をきりもりする。田畑6反5畝。獣の猟等を家族みんなで行う。

宿泊:玄関横のゲストルーム

庭:大きなタラヨウの木があり、タラヨウの葉の裏には文字が書け、手紙になる。 

名物:金ちゃんファミリーでつくる 秘蔵っ子『鹿ジャーキー』(冬季限定)

体験:生きる力を育むプログラム、麹づくり体験・味噌づくり体験・醤油づくり体験etc

~また会いたい!里山暮らしの伝道師 熱血!金ちゃんがいる宿~

どんなオーナーがいるのだろう?
初めての農家民泊と言うことで、同じ屋根の下で生活するのだからとドキドキしながら向かいました。
綾部駅から車で約20分、到着すると奥様の博子さんがお出迎え。
築130年の古民家を大工である金田さんが全面再生した伝統的な日本家屋スタイル。
宿の前に広がる田んぼは一面雪で真っ白。

小堀(以下、愛):こんにちは~!愛の野菜伝道師小堀といいます。今日は宜しくお願いします。雪の田んぼの中に誰かいませんか?

奥様:うちの子が犬の散歩しているんです甲斐犬の血が入っている飼い犬のチョロを連れて元気よく散歩しているとのこと。

   さすが田舎の子はたくましい。早速、玄関から入ると開放感あふれる空間。木の香りが何とも落ち着く~天井からぶら下がっているブランコのような遊具に心くすぶられ童心にかえる。

愛:わぁ~楽しそう♪これ子供だったらワクワク感が止まらないですね!

その脇にある階段から上へと登り、次男の幸太くんが2階に案内してくれました。屋根裏へ登る途中の空間にも机が置いてあり、秘密基地のようで何だかワクワクする♪さらに登ると子供たちの部屋があり、天井には梁(ハリ)、楽しそうな空間が広がる。
金ちゃんと子供たちが夏休みに手がけたとのことで、木の香りが充満している。
日本家屋の屋根裏とは、実はこんなに広い空間で何とも贅沢な造りをしているんだと知りました。

降りてくると、早速オーナーの金ちゃんがウェルカムドリンクを準備してくれました。カップに注がれているのは、バタフライピーと呼ばれるお花のハーブティー。天然の水色が何ともキレイ。

金田さん(手紙の木の家オーナー 通称金ちゃん 以下、金):すだちの搾り汁をいれてごらん

明るいピンクへ早変わり、私の心を鷲づかみ(笑)

出逢って早々金ちゃんワールドへ
移住してきた経緯や想いを聴きながら歓談していると黒いかたまりをもってきて、おもむろにカットを始める金ちゃん。

金:これ鹿のスモークなんよ。罠にかかった鹿を自分たちで捌いて、自家製ダレをぬって薪ストーブでジャーキーに。子供たちも一緒に鹿を捌くんよ。

愛:えぇ?子供たちも鹿を捌くんですか?!

金:そうなんよ。うちでは全てが家族仕事。

愛:子供たちはこわがったりしないですか?お手伝いなんて、偉いですね。

金:うちでは、薪割りも鹿捌きも、小さな頃からずっと子供たちと一緒にやってるけ。だから、こわいとかそういうのではなくて、生きていく上で必要なんよ。子供たちは仕事とか、お手伝いとは思ってないんじゃないかな?

  すべては、一緒に、生きていくための生業。

愛:なるほど。小さな頃から当たり前に育つとそういうふうになるんですね。野菜に虫がいて怖がったり、馬肉すら可愛そうと言っているうちの息子にも体験させたいです(笑)

カットしてくれた鹿ジャーキーを一枚頂くと

愛:しっとりしていてめちゃくちゃおいしい!へぇ、こんなにおいしいもの食べられるなんてうらやましい~!

そんなやり取りをしながら歓談していると、2階にいた子供たちがどんどん薪ストーブの前に集まってきました。

それも思春期だからか?お互い多くは語らず各々が至近距離で携帯画面を見て暖をとっている。それでも何だか仲睦まじく微笑ましい。この薪ストーブのあたりがとても暖かく居心地がいいのです。そして、おもむろに私の目の前にある鹿ジャーキーを各自カットして食べては壇に戻る不思議な光景(笑)

愛:鹿ジャーキーは子供たちのおやつなんですね?贅沢~~!

そんなやりとりをしていると、博子さんが台所で夕飯の支度しつつ

奥様:はい、これ運んで~。

暖をとっていた子供たちが、できあがった料理をどんどんテーブルへ。いつの間にかおいしそうなお料理がテーブルにどーーーんと並び、ご飯を待ちわびていた子供たちも座って

全員:いただきま~す!

~この日の献立~

①ブロッコリーとりんごのマヨネーズ和え
②自家採れ野菜の天ぷら
③大根とおあげの炊いたん
④鹿のフライ
⑤鹿のローストビーフ風
⑥猪肉と白菜のミルフィーユ
⑦鹿ジャーキー
⑧かぶの甘酢漬け

食事をしながら、しばしご歓談♪

愛:すごい!ジビエばかりなんですね。贅沢~!

金:うちではジビエが普通なんです。牛や豚は滅多に食べないかな。鶏肉は近くで飼っているところがあるので時々食べるけんね。あとは狩猟して獲れた肉を食べるんよ。

愛:そうなんですね。まさに自給自足。これは、鹿カツ?初めて食べました!こんな風に普段のお料理に鹿を使うなんて斬新です。お子ちゃんたちも鹿肉好き?

子供たち:うんうん。

うなずきながらも、もりもり食べている。

奥:これは猪肉のミルフィーユです。

愛:い、いのしし??猪も獲れるんですか?

金:猪も獲れるけど最近ではだいぶ減ってきているんよ。コレラの影響かな?だから贅沢品で冷凍してあるんよ。今日は特別!

愛:脂がめちゃくちゃ甘くておいしい!臭くなくて、おいしいですね~!猪肉のミルフィーユとは、なんて贅沢な逸品‼ お野菜たちも本当おいしくてとっても幸せな食卓。

金:ジビエは、ここらへんでは鳥獣被害も増えてきて大変なことになっているんよ。畑の作物みんな食べられてしまうからね。ただ、狩猟と言っても、どの鹿(猪)を捕まえるのかがポイントで、愛知のカリスマ猟師に教えてもらったりしながら、足跡や行動を観察しながら、経験と直感で狩猟したものを我が家では頂いているんよ。そういえば、明日は”暮らし仕事”のワークショップがあるから少し見ていきますか?

愛:どんなことするのですか?

金:明日は麹づくりだけど、自然とつながり”生きる力”を育むワークショップと言うのを1年通して教えているんよ。田んぼをやるにしても、作物つくる前に、田んぼに引く水の水路を掃除したり、実は事前準備がたくさんある。生きる力を一年を通して、家族単位で教えていきたいと思ってるんよ。

愛:なるほど~少しだけですが是非。ところで、金ちゃんの夢は何ですか?

金:夢?そうだね~。この地域に佳い影響を与える関係人口を増やし、田畑が保全され地域が元気になることかな。そのために、”暮らし仕事”の一年プログラムやワークショップを、家族ぐるみで参加してもらい、観光以上定住未満のご家族を増やしたいと思ってるんよ。なかなか、一年間のプログラム、家族単位で、がハードル高いけん。。でも、綾部で暮らすには必要なことであり、その先に充足感や生きる喜び、家族の幸せがあると思ってるんよ。自分がそう感じてるからね!

愛:なるほど!熱い‼ 金ちゃんの夢、叶うといいですね。応援しています!

 
  ”暮らし仕事” それは家族総出で営まれる、身近な自然に働きかけ、暮らしの糧を得る暮らし。
  そうすることで、自然を学ぶ楽しさ、充足感、自然に包まれて暮らす安心感や気づき、
  家族の共感が生まれる。それが本来の人間の営みなのでは?と都会生活で生きていくことさえ不安 になったり、誰のために?幸せってなんだっけ?など落ち込んだ人たちの気づきの場。

  それが金ちゃんファミリーの生活にはあるのだと思う。はじめて訪問しても、まるで囲炉裏にあたっているようなポカポカ♪とした心の暖かさ。

 ”生きる力” ”暮らし仕事”とはなんぞやと考えるきっかけになる宿です。

  皆さんも、是非金ちゃんに会いにきてみて下さい。
  あなたの人生にミラクルが起こるかもしれませんよ!

★綾部市農家民宿『手紙の木の宿』 https://www.ayabe-kankou.net/inn/tegaminoki/

★綾部市農家民宿 https://www.ayabe-kankou.net/inn_c/?cat=farm-inn

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